とある呉服屋さんの着物のお手入れの説明がひどくてひどくて。
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前回のエントリーからの続きです。
とある呉服屋さんからの営業電話でのお誘いでお伺いをして。
反物も着物も良かったし、その商品説明もすばらしかったです。
でも、店員さんからの、お手入れ方法についての営業はもう全然ダメ。
その議論を、次のエントリーでまとめますね。
店員さん「又もうじき、お手入れ専門の職人さんを招致しますので、ぜひ」
私は正直にハッキリと言いました「今SNSで、東京の職人さんからの情報を得られていますので、そっちのほうに頼むことにしています」
「洗い張りと仕立て直し、シミ取りとかは東京の職人さんのほうが技術があって、お安いですので宅急便で送りました」
「以前、そちらで見積書をつくってもらったら、高いお値段でガード加工もセットなのでお断りをしましたよ。ガード加工はしませんし」
私「東京の着物のお手入れ職人さんが、丸洗いをすると着物が傷むって批判をしていましたわね」
店員さん「大島紬だと、丸洗いをすると風合いが変わる場合はあるみたいですが。それ以外では大丈夫ですよ」
店員さん「着物にはガード加工をぜひ」
私「東京の職人さんたちが次々と『ガード加工をされると、洗い張りができなくなるから』って言ってました」
店員さん「いいえ! ガード加工をしても、洗い張りはできるのですよ!」
私「いいえ! 東京の職人さんたちが次々と『ガード加工をされると、洗い張りができなくなるから』って言ってました!」
店員さん「いいえ! ガード加工をしても、洗い張りはできるのですよ!」
私「いいえ! 東京の職人さんたちが次々と『ガード加工をされると、洗い張りができなくなるから』って言ってました!」
延々とその件で押し問答。
どうやら、店員さんは、洗い張りと、ガード加工でも丸洗いできるってのとを混同しているのか? それとも確信犯なのか?
店員さん「ガード加工をしても、そのガード加工をした会社に依頼をしたら、丸洗いをしてくれます。ガード加工専門の会社なので、それ専用の丸洗いをしてくれますので大丈夫なのですよ」
私「洗い張りと、ガード加工済みの着物専用の丸洗いとを混同していませんか?」
店員さん「そのガード加工の店はとても良心的で、普通のクリーニング屋さんは洗うための溶液を使い回しで汚れるけど、でもそのガード加工の店はいつも真新しいきれいな溶液を使うので、いつもきれいなのですよ」
私「はい、納得の上で利用するのならいいのですが。私は洗い張りしかしませんので」
私「ガード加工をするのなら、上着、レインコート用で、しかも汚れたらもう使い潰しする、何年かで捨てる覚悟でならやりますけど」
店員さん「そんなもったいない。お高いのに」
延々と押し問答をしましたよ。
着物の生地、反物、商品じたいはいいし、商品の説明も勉強にはなります。
でも今、SNS等で着物のお手入れの情報が流通していて、私も理論武装ができているので。呉服屋さんとも議論できるほど理論武装ができているので。きっぱりと断れます。
その後、何も買わずに見学だけで買えることでお詫びをして、お店を出ました。
「勉強代として時間当たり何千円かお支払いします」って言ったけど、店員さんは笑顔で辞退なさって。すみません。
その後、本屋さんへ。
ちょうど、『七緒』で着物のお手入れ特集!
プロのお手入れ職人さんたちを複数紹介してて。
twitterで厳しいことを書いている東京の三品さんだ! 三品さんだけ、丸洗いを否定してて。
他のお手入れ職人さんたちは丸洗いを肯定してて。
私は三品さんが一番だと思うわね。
丸洗いの是々非々を情報提供しているのって、三品さんだけでしょうね。
とある型からの情報提供だけど、丸洗いの中でも一番真面目で良心的なのが、東京の繁伊さんだけとか。
今の着物関係の雑誌や情報提供では、『七緒』が一番良心的。
今の着物関係の業界の方々にお願いしたいですけど。
お手入れ業者を判断する基準として、丸洗いについての意見を聞くのもいいけど。
それ以外にももう一つ、ガード加工の是々非々を事前にお客に提供しているかどうか、って基準でもまとめてほしいですね。
私がネット検索か、着物屋で店員に直接聞いて調べただけだけど、事前にお客向けにガード加工の是々非々を伝えているお手入れ職人さんって、私が調べただけでも、数名しかいないのよね。
そういう良心的な職人さんや呉服屋さんを特集してほしいわね。
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