又、しみだらけの豪華な着物、金糸銀糸の刺繍の丸模様、どうする? 1
ママンの桐の箪笥の中の着物、その桐の箪笥の上にのっかってた大きな箱に入ってる着物を整理、着物ハンガーにかけて虫干し、写真撮影、着物のお手入れやさんに相談をしていって。
たまたま、押し入れの奥の銀色の大きな缶みたいな箱を整理してたら、その一つから
又、たとう紙と、桐箱二つで中には豪華な帯。
たとう紙を開けたら、豪華な着物で、金糸銀糸の刺繍の丸模様だけど、とんでもない濃いシミだらけ。どうする?
神奈川県の洗い張り屋さんDにLINEで質問。
ここには何年か前の夏に、サマーウールの黄色いカビだらけの着物を洗い張りできれいにしてもらって、仕立てもしてもらった。
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うーむ。
裏地の状態からすると、解いた方が良いのですが、弱くて洗い張りでかないかもしれないですね。
胸の汗じみと濃いしみは洗い張りでは落ちないですし、この部分だけしみ抜きをするとしても、どの程度落ちるかはちょっと分からないです。
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早速の丁寧なお返事、ありがとうございます。
迷いますので。又、じっくり考えてから決めますね。
東京都の鹿島屋さんにお電話。
ここは今年、つい最近、ママンのお古の袷の色無地、一つ紋の着物を送っててまだ返ってきてないの。
サイズが小さい。両脇に汗シミ、袖の縫い目に黄色い汚れ、内側の裾の部分に汚れ。送って、まだ返ってきてない状態で。
「洗い張りをすると、全部ほどいて、洗ってから、又仕立て直しをしないといけない。でも、前回もサイズが小さいのでどうせ仕立て直しをしたいというのなら、折り目や筋をけすためにも、全部洗い張りをする方がいい」
「身丈はギリギリで、裄丈だけが短いというのなら裄丈だけを寸法直しをする方法もある」
「豪華な金糸銀糸の刺繍を洗い張りをするのは、色々な方法があるけど。現物を見ないと判断はできない。これこれこういう着物で、こういう手法をすれば洗い張りをできるけど。でも生地自体が弱いとか、金糸銀糸でもこういうのだと洗い張りは困難な例もあるし」
「着物で、生地が古くて弱ってるとか、色々な凝った細工がされているもので水や洗剤に耐えられないものだと●●(ドライクリーニングみたいなものか?)で汚れを落として。これは水と洗剤ほどの洗浄力を発揮しない場合もあるけど。これで大丈夫な場合はこれをして、さらに染み汚れを落とすという手法もあるし。これはもう現物を見て判断するしかないですね」
東京都の池田染色補正所にお電話。
ここも、今年になってから、肌色の袷の付下げの着物を送ってて、まだ返ってきてない状態で。
背中に小さい茶色い濃いシミ。薄い肌色のシミがボツボツちらばっている。縫い合わせの部分に薄い肌色の汚れだけど、着物の生地じたいが肌色だから目立たないかな。サイズは変えなくても大丈夫なぐらい。だから、洗い張りは頼まなくて、染み抜きだけたのでるのね。
電話だけで、 私の着物の状態、染みだらけなのを伝えて。
ここは依頼はメールやLINEはやらないから、写真が送れない。電話での口頭だけで説明で。
店主「●●さんは、先に染みだらけの着物を依頼をしたから。それがきれいになって届いたのを見届けてから、それでもいいでしょう。特に急がなくても大丈夫。特に急がなくてはいけないのは動物性蛋白質の汚れで、たった今、血、肉汁、食事の汚れとかついたとかいうのなら、できるだけ大急ぎで洗った方が汚れが取れやすいけど。でも●●さんの場合は、お母様の桐の箪笥に何十年もしまってて汚れが見つかったというのなら、今更大至急処理しないといけないと言うことでもないし。ゆっくりと落ち着いて依頼をしたらいいんだし」
私「ありがとうございます」
私「洗い張りをしたほうがいい?」
店主「当店では洗い張りはしない」「当店では仕立て直しはしない」「染み取りが専門です」
私「着物の洗いで一番いいのが洗い張りでしょうけど。でも洗い張りでは、胸元の汗ジミや黄色くなった汚れや茶色くなった汚れは落ちないと聞いたから。それから専門的に染み落としが必要だとか。それなら、洗い張り業者さんに頼んで、着物をバラバラにほどいてから、洗い張りをしてもうてから、そのバラバラのままのを受け取ってから、それから染みおとし業者に依頼をしたらいいのでしょうか?」
私「老母の着物、裄丈が少し短いかなあ?と。仕立て直してもらおうかどうか迷い中で。もし仕立て直すなら、洗い張りか何かをするだろうし。でも洗い張りだけでは、濃い染みや汚れや汗ジミじたいは取れないみたいだし。それなら、事前にバラバラに解いておいて、洗い張りをしてもうて、そのばらばらの状態で返却をしてもうてから、しみ抜き業者にわたしたほうが、しみ抜き業者には助かるのかなあ?って思って」
店主「着物の解きぐらいなら、うちでもやれる」
私「洗い張り専門店で、バラバラにほどいて洗い張りをしてもらってから。それから、染み落としのプロの池田さんにまわしたほうがいい?」
店主「バラバラにほどくと、つぎは仕立て直さないといけない。仕立て直しは何万円とかかるから高額かかりますよ。それでもいいのならいいけど」
店主「仕立て直しをしたいという場合もあるでしょう。例えば、寸法直しをしたいけど、バラバラにほどいただけだと、折り目や筋が残る。いったん、ほどいて、さらに洗い張りをするとかだと折り目や筋目が消える。当店ではやってません。よその店でお願いしてほしいですね」
私「はい。老母の着物を今でもギリギリ着れるけど。でも丈が短いのや、裄丈の短いのもあるから、バラバラにして仕立て直せるのなら仕立て直したいなと」
店主「身丈や裄丈が短い着物でも、着物じたいにゆとりのあるのと、ゆとりのないのとがあるから。ゆとりのあるのだと仕立て直しをして、身丈や裄丈を伸ばせるのもあるけど。ゆとりのないのだと伸ばせないから。プロがちゃんとチェックしてからじゃないとだめ」
私「老母のお古は裄丈が微妙に短いかなあで、もし仕立て直せるのなら仕立て直したいなという着物があって。どうせ同じことなら、バラバラにしてから、それから染み取り業者に回したほうがいいのかなと。袷の着物のそのままの状態で染み取りをしてもらうより、バラバラにほどいたのをやってもらうほうが楽かなあって」
店主「生地がバラバラに解いてある状態の方が、やりやすいことはやりやすい。しみ抜きのために大量の水が使えるから。これが仕立ててある状態だと、水が少しずつしか使えないから」
店主「着物の裄が短くて仕立て直しをしたいのなら。当店でも着物の解きぐらいはするし。しみ抜きと同時に生き洗いもするし。表生地だけはもう生き洗いとしみ抜きをして全部きれいになるから、その後の洗い張りは不要でしょうね。ただし、裏の生地は、染みがないのなら当店での仕事はないし、それでも裏の生地だけを洗い張りをしたいのなら他の業者さんにお願いするのでもいいですね。裏の生地がカビだらけ染みだらけ汚れだらけというのなら、いっそのこと裏の生地を買い替えるほうがかえって割安になるかもしれません」
実は袷の着物の裏地は奇麗で、白色と赤色のぼかしが混ざったウットリするようなやつなので、それをこのまま使い続けたいなあ。買い替えることもないしね。
私「そうね。母とも相談の上で、よう考えてみますね」
ありがとうございます。
候補はこの店だけど。
先に頼んだ着物が戻ってきてから、それから又依頼をしてもいいし。
その間、申し訳ないけど、他の候補の店を探して、そこで見積りとチェックをしてもらうことにするわね。
インターネットで他の店を次々と探しました。
(続く)